今回は、インボイス制度における「出張旅費特例」に関連して、支給された日当で軽減税率の商品を購入した際の取扱いについて解説させていただきます。
・出張旅費特例とは
出張旅費特例とは、会社が従業員等に支給する出張旅費等のうち、その旅行に通常必要と認められる範囲の金額であれば、インボイスの保存なしに一定の事項を記載した帳簿のみの保存で仕入税額控除の適用を受けることができる特例です。
なお、社内規程の有無、概算払いか実費精算に関わらず、通常必要と認められる範囲であれば、出張旅費特例の対象となります。
・軽減税率の適用対象
会社が従業員等の出張等に係る日当を支給した場合、仮に従業員等がその日当で軽減税率の適用対象となる飲食料品の購入をしたとしても、会社は飲食料品の譲渡の対価としてその日当を支出したものでないため、軽減税率の適用対象とはなりません。
これに対し、会社が従業員等から受け取った領収書等を基に精算する実費精算の場合は、その支払の事実に基づき適用税率を判定することになるため、軽減税率の適用対象を購入した際には軽減税率を適用することになります。
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