今回は、これから始まる年末調整の注意点についてご紹介いたします。
従業員・給与担当者(源泉徴収義務者)の2つの視点で、年末調整で誤りやすい点についてまとめましたので、ご参考にしてください。
〇従業員の注意点
・扶養控除等申告書
→“扶養控除に関する記載誤り”が多い傾向にあります。
例)控除対象扶養親族の所得収入が103万円を超えているにもかかわらず、誤った所得金額を記載し控除対象にしてしまう。
・配偶者控除申告書
→記載ミスが多くなっています。
例)配偶者の年収が増減したことを従業員が確認せず、昨年と同じ金額を記載してしまう。(→控除額が過大、過小となる恐れあり)
〇給与担当者(源泉徴収義務者)の注意点
・基礎控除・所得金額調整控除申告書
→「所得金額調整控除申告書※」と「基礎控除申告書」の記載に漏れがないかを確認する。
はじめて収入金額が850万超となった従業員が、認識不足から所得金額調整控除申告書の提出を忘れてしまうことがあります。
申告書の提出漏れや記載内容の確認を給与担当者が改めて行うことで、適用漏れを防ぐことができます。
・所得税徴収高計算書(納付書)
→納付書に記載した納付額が0円だとしても提出する。
給与担当者は、年末調整で過納額や不足額の精算をする場合、「所得税徴収高計算書(納付書)」に記載して徴収税額を納付しなければなりません。
その際に徴収税額が0円でも忘れずに納付書を提出することが必要です。
(解説)
※所得金額調整控除申告書‥給与等の収入金額が850万円超で23歳未満の扶養親族を有するなど一定の要件を満たした上で、当該申告書を勤務先に提出することで、所得金額調整控除を適用することができる。
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